日本看護技術学会誌
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研究報告
在宅療養者での漸進的筋弛緩法の習得過程におけるリラックス反応
今別府 志帆山田 重行
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2009 年 8 巻 3 号 p. 57-64

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抄録
 在宅療養者 6名を対象に漸進的筋弛緩法 (PMR) を 1日 1~ 2回,2週間実施し,心拍変動,自己記入式睡眠評価尺度 (SEQ),短縮版 Profile of Mood States (短縮版POMS) を主な指標としてPMR習得過程におけるリラックス反応を生理心理的に評価した.
 在宅療養者への PMRの習得過程において,心拍変動スペクトル解析から求めた副交感神経活動指標の増加が PMR実施初回,PMR習得 1週間後,2週間後で認められた.また,短縮版 POMSの得点は,初回から 2週間後のいずれにおいても実施後にわずかではあるが増加し,SEQにおいては1週間後から 2週間後にかけて得点の増加する傾向が認められ,PMRの睡眠促進効果が示唆された.PMRにより副交感神経優位な状態が惹起され,生理心理的機能の休息傾向が導かれることが示唆された.
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© 2009 日本看護技術学会
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