NEUROINFECTION
Online ISSN : 2435-2225
Print ISSN : 1348-2718
教育講演
結核性髄膜炎診療;症候から早期に診断し、治療へ繋ぐ
岩田 育子
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2022 年 27 巻 1 号 p. 6-

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抄録

【要旨】結核性髄膜炎(Tuberculous meningitis:TBM)は早期に発見し、適切な治療開始がなされれば治療可能な疾患である一方、診断にいたらない場合や治療の遅れは深刻な後遺障害や死亡にもつながる緊急医療対応が必要な疾患でもある。TBM の診断過程において必要なのは“疑う”ことだが、小児、成人の双方で初期の症状に特異性の高いものはない。無菌性髄膜炎等の比較的良性の経過をとる髄膜炎とも、症候および一般髄液所見上に差異は認めない。本項では TBM を見逃すことなく診断し、円滑に治療を実行するための要点について紹介する。

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© 2022 日本神経感染症学会
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