オミクロン株に置き換わって、COVID-19 のインパクトは季節性インフルエンザに近づいた。医療のあり方を5類相当に切り替え、感染予防効果が期待できなくなったワクチンの対象をハイリスク者に絞る方針に、もっと早く移すべきだったと思う。子どもは重症化のリスクが低く、罹患後症状もまれである。日本の子どもにおけるCOVID-19 のインパクトは米国の子どもよりも小さいが、急性脳症のような神経学的合併症には注意を要する。いずれにせよ、感染対策だけ考える視野狭窄的な方針が子どもの心と社会的な健康を害してきたことについて猛省し、今後につなげていくべきである。