NEUROINFECTION
Online ISSN : 2435-2225
Print ISSN : 1348-2718
基礎医学講演
大規模塩基配列解析が明らかにするRNA ウイルスの多様性と進化
中川 草
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2024 年 29 巻 1 号 p. 54-57

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抄録

DNA シークエンス技術の発展により、さまざまな生体内や環境サンプルから大量に塩基配列を同定することが可能になり、そのデータ解析から多様なRNA ウイルスが存在することが明らかになってきた。RNA ウイルス探索のためには、RNA ウイルスに特有のRNA 依存性RNA 合成酵素(RdRp)の配列による類似度探索が一般的であるが、RdRp の多様性ゆえに、未知のRNA ウイルスも数多く存在すると考えられている。本総説ではRdRp を活用したRNA ウイルスの探索手法の進展とその関連研究を紹介し、今後の感染症と大規模塩基配列を活用したRNA ウイルス研究の方向性について議論する。

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© 2024 日本神経感染症学会
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