2025 年 30 巻 1 号 p. 111-116
Satralizumab(STZ)はIL-6受容体阻害薬であり、視神経脊髄炎スペクトラム障害(neuromyelitis optica spectrum disorder:NMOSD)の病態における過剰なIL-6の働きを阻害することにより再発予防に寄与する。一方でIL-6は生体内の免疫応答において中心的な役割を担うサイトカインであり、STZをはじめとするIL-6阻害薬を用いた治療において感染症リスク増加が懸念される。種々の疾患に対するIL-6阻害薬の感染症リスクについての報告を参照すると、NMOSD治療におけるSTZの感染症リスク、特に尿路感染症と関連するリスク因子として経口ステロイド量、Kurtzke総合障害度スケール>4があげられる。STZを用いたNMOSD治療において、これらのリスク因子を把握することが感染症リスク軽減に有用である可能性が考えられる。