2022 年 3 巻 1 号 p. 1-8
頚動脈内膜剥離術(CEA)前後の認知機能変化に関し臨床的に意味のある定義付けをするために、主観的評価および神経心理検査データから、各症例を「術後機能改善」および「術後機能非改善」と定義した。 その結果、「術後改善」は11%であった。 SPECT、PET、MRI 等を用いた検討から「CEA による脳血流改善→脳代謝改善→大脳皮質神経受容体機能・大脳白質微細構造の改善→認知機能改善」という流れがあることがわかった。術前に存在する大脳半球白質病変の程度が認知機能改善の律速になっていた。