2020 年 25 巻 2 号 p. 245-252
当院では従来,血栓回収術の適応決定にMRIとCT perfusion(以下,CTP)を用いていた.しかし,再開通時間のさらなる短縮に向け,2016年1月から発症6時間以内の血栓回収術適応の患者に対して,CTとCTPで適応を決定することにした(CT/CTP対応).それに伴い,新たにCT/CTP対応のプロトコルを作成し,業務内容見直しを行うことで院内体制を強化した.Door to picture time (D2Pic) は15.8分から11.8分,Door to needle time (D2N) は33.6分から38.6分,Door to puncture time (D2P) は72.1分から39分,Door to recanalization time (D2R) は79分から64分,Puncture to recanalization (P2R) は39分から26分であり,D2P,D2R,P2Rは優位に短縮した(P<0.05).よって,血栓回収術開始時間・再開通時間の短縮において,プロトコルの活用は院内体制強化に有効的であった.