1959 年 11 巻 5 号 p. 278-280
(1) いかの白作り黒作りにおける熟成過程中の遊離アミノ酸をペーパークロマトグラフィーで検し相互を比較検討した。
(2) 白作りにおいてはprolin, methionine, serineglutamic acidが消失文は減少しているのに反し黒作りでは余り変化が見られなかつた。
(3) prolineの消長から特に黒作りにおいては細菌の影響が受難い状態にあると考えられる。
(4) アミノ態窒素の時間的変化からしても黒作りにおいては細菌の作用が少ない様に思われる。
(5) 味と遊離アミノ酸との関連では甘旨味を有するアミノ酸の消失が白作りの旨味を悪くしていると考えられる。