栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
松茸に関する生化学的研究 (第2報)
良質茸と不良質茸の窒素成分の変化
井上 伊造
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1961 年 14 巻 3 号 p. 255-256

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抄録

良質松茸の乾物量は約10%で, 90%が主に水分であり, 他に揮発性成分を含んでいる。山地で自然のままで不良化 (腐敗) した松茸では9%, 人工的に十分不良化 (腐敗) した不良質茸では5%の乾物量を示すことから, 揮発性成分が不良化 (腐敗) により著しく増大することを知る。
また汁液中の全窒素については, 良質茸を採集後放置するとき, 一旦増加するが, その後の不良化 (腐敗) につれて減少することを認めた。その減少量は約%である。また汁液中の蛋白態窒素は不良化 (腐敗) に伴い, 一旦増大し, 再び減少する。これらのことから松茸が腐敗する時その前程として自家消化がおこっていると考えられる。
御鞭燵を頂きました京都大学理学部田中正三博士並びに御懇切なる御指導を賜わり, 御校閲下さった滋賀大学学芸学部堀太郎博士に深謝いたします。

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