抄録
私たちの調査は実際に給食された食事の分析を食品分析法をもちいて行なったために多少の誤差はいたしかたなかろう。しかし食品分析表についても1/3は半加工食品か, 調理加工されたものが含まれているので, その誤差を考慮して慎重に栄養計算を行なえば, 実際の栄養摂取量の計算は可能なものと思われる。
一方食品によっては, 調理, 加工を行なうと, かさの変化ならびに水分の増減などの起こるものがある。これについては食品分析表を使用する場合に注意して行なえば目的は達せられよう。しかしいずれにせよこのような誤差よりも, 調理, 加工, 配膳による損失の方が大きいので, 献立量は基準量よりも少なくとも1割方多めに献立をたてた方が良いのであろう。さらに最も損失の大きいと思われるのは食品購入の段階と思われるので, 食品購入の際は材料により十分の廃棄率を考慮して購入することが肝要と思われる。