栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
藻類に含まれる蛋白消化酵素阻害物質に関する研究 (1)
アサクサノリのトリプシン阻害物質について
石原 忠保田 正人槌本 六良
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1968 年 21 巻 3 号 p. 199-202

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抄録
アサクサノリ中にトリプシン阻害物質の存在を確認しその性質を調べ次の結果を得た。
1. 阻害物質の抽出量はNaClの濃度に比例して増加し, 中性付近での抽出が良好である。
2. ペプシンに対しては阻害作用はなく, 逆にペプシンにより分解され, 50%程度阻害力が低下すること, 硫安, アセトンにより沈澱すること, およびDEAE-セルロースカラムで280mμの吸収の山と一致して阻害物質が溶出することより蛋白質性物質と思われる。
3. 熱安定性は非常に高いものとしからざるものが存在する。またpHに対する安定性はpH2~9で5時間放置では全く影響がなかった。
4. 紫外線照射によって品質が低下しても阻害物質には何ら影響を与えない。
5. 阻害物質はDEAE-セルロースカラムクロマトにより2種に分離された。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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