抄録
無菌ウズラの新しい作出法を工夫し, その作出に成功したのち, ふ化後6週間にわたり, 無菌ウズラの成長, 飼料摂取量, 排泄物量および飼料効率を, 通常ウズラならびに無菌飼育中のふ化後18日目に細菌汚染をうけた汚染ウズラと比較した。
1. 通常ウズラに比べて無菌ウズラの成長は2週令まではやや勝っていたが, それ以後は劣った。無菌ウズラが細菌汚染をうけると著しく成長は遅れたが2週間後には回復した。
2. 週別の体重増加は, 通常ウズラでは第3週に最高で, 無菌ウズラは第3週と第4週に最高であった。
3. 飼料乾物摂取量は, 無菌ウズラの方が通常ウズラよりも多量で, 汚染ウズラでは汚染直後の1週間に急増した。
4. 排泄物乾物量は, 通常, 無菌両ウズラで大差なく汚染ウズラでは汚染直後の1~2週間に増加した。
5. 通常, 無菌両ウズラとも, 通常群の3週令のみは例外であったが, その飼料効率は週令の増加とともに低下したが, 常に無菌ウズラの方が劣っていた。汚染ウズラでは汚染直後の1週間に著しく低下した。