抄録
(1) 各種米味噌および米麹タンパク質を検索するために電気泳動法で分画した。
(2) 各種米味噌の濃度1: 2の水抽出液泳動図はそれぞれ特色があり, 味噌の醸造方法および原料配合によって分類することが出来るものと思われた。
(3) 米味噌の水抽出タンパク質はボビンアルブミンのプレアルブミンおよび麹菌より抽出した酵素タンパク質と同一の移動値を示した。
(4) 米麹で醗酵させた味噌の水抽出タンパク質は完熟味噌中の米麹水抽出タンパク質と同一の移動値を示した。研究に対して, ご懇篤なるご鞭撻を賜わりました醸造協会理事長松本憲次博士に厚くお礼申し上げます。本研究の一部は昭和44年6月日本家政学会関東支部例会において報告した。