栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
加令および, ビタミンA欠乏によるシロネズミ皮膚ムコ多糖類の変化
大堀 均木村 修一小柳 達男
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1971 年 24 巻 5 号 p. 279-283

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抄録

加令および, ビタミンA欠乏によるシロネズミ皮膚ムコ多糖類の変化について実験を行ない次の結果を得た。
(1) 脱脂皮膚固型成分は, 3カ月から6カ月にかけて増加がみられたが, その後は減少の傾向が認められた。
(2) 脱脂皮膚中の総ムコ多糖類の含量は, 3カ月から6カ月にかけて増加が認められたが, 6カ月以後では変化はみられなかった。一方, ビタミンA欠乏は, この変化に影響をおよぼさなかった。
(3) ムコ多糖類の各成分において, ヒアルロン酸, ヘパリチン硫酸は加令にともなって増加する傾向がみられたが, コンドロイチン硫酸, ヘパリンは逆に減少するこのが認められた。
(4) ビタミンA欠乏は, ヘパリンを除いて, 加令による変化と同じような変化をおよぼすことが認められた。
(5) 加令によるムコ多糖類の変化は, 老化時期よりも成熟期までにみられることが明らかになった。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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