栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
ガスクロマトグラフィーによる糖の定量の一考察
兼松 弘丸山 武紀新谷 いさお今村 正男
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1978 年 31 巻 4 号 p. 413-420

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抄録
1) 昇温GLCと恒温GLCの分析精度をS/N比で解析すると昇温GLCは5.2db高く恒温GLCとの間に有意差が認められた。
2) 糖水溶液状態でのTMS比条件をS/N比で検討した結果20%水溶液25μlに対してピリジン0.25ml, N-TMSI 1.25ml, TMCS 0.2mlの割合で加えるのが最適であった。
3) 本法と従来行なわれているピリジン溶液法とを比較すると定量精度はほぼ同等であった。したがってピリジン溶液法で要求される脱水操作の省略と, ピリジンに対するオリゴ糖の難溶解性にともなう懸念は解決される。さらに添加回収率も真値とよく一致した。
4) 蜂蜜および異性化糖に本法を用いて糖組成と濃度を分析しJAS法と比較したところ両方法ともよく一致した。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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