栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
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白米の榮養強化に關する研究 (第3報)
中間工業試驗
櫻井 純一
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1952 年 5 巻 1 号 p. 7-11

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抄録
不二式抄蒸機により玄米の1回の仕込量15kgにて中間工業試驗を行い次の結果を得た。
1) 得た成品のビタミン含有量は250~290γ%で, 蜜驗室での成績と同樣であつた。
2) 所要燃料は15kgの玄米に對し薪15kg以下, 即ち成品屯當り石炭700kg以下でよいと推定された。
3) 加熱裝置は從來か回轉圓筒乾燥機を改造して用いる事が出來る。
4) 乾燥には從來の各種の乾燥機が利用出來る。
5) Parboiled riceは胚乳部が固化しているため精白の際糠の部分と同時に研削除去される事少く精白による損失が少くなる。
6) 計算上も前項の妥當性が認められる。
7) Parboiled riceの精白には佐竹式又は中野式の如き研削式精米機が適當で清水式では精白困難である。但し研削式精米機では糠切れが不充分であるから除糠機を併用するのがよい。
8) 本法を實施するには各種工場の遊休期間を利用しその設備を活用する事も可能で, 例えば精米工場に加熱装置さえすれば好都合に實施出來る事は注目すべき點である。
9) 年10萬石の處理をする場合の處理行程並びに建設費の概算を示した。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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