国立病院看護研究学会誌
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自宅退院した整形外科疾患患者の再入院に関連する要因
清水 直美吉川 美奈子関根 千晴田嶋 紗彩
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2024 年 20 巻 1 号 p. 37-42

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抄録

退院調整看護師が病棟看護師と連携し,退院困難と予測される患者を拾い上げ優先的に介入しているが,再入院は少なくない.今回の研究では,整形外科疾患患者の再入院の実態を明らかにし,再入院率の高い疾患や原因は何かを探索することを目的に調査を実施した.再入院患者は7,798名中150例 (1.9%),そのうち退院調整看護師が介入したのは33例 (22.0%) であった.項目別では,日常生活自立度 (身体) 要介助の項目が125例 (83.3%) と最も多かった.疾患別では腰部脊柱管狭窄症が41例 (27.3%) で最も多かった.整形外科疾患患者における再入院の傾向が明らかとなった.今後は,再入院率の高い項目や疾患に該当する患者に退院調整看護師が早期から介入できる仕組みづくりをし,再入院率が低下するかどうかの検討が課題である.

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