2025 年 21 巻 1 号 p. 29-37
本研究はA病院で出産した産婦の分娩満足度と,夫立ち会いができない中での産婦が求める助産師の支援について明らかにすることを目的とした.経膣分娩を経験した褥婦50人を対象とし,無記名自記式質問紙を用いた量的・質的記述的研究を行った.分析の結果,夫立ち会い群と非夫立ち会い群では分娩満足度合計得点において有意差がみられなかった.夫立ち会い群では《痛みのコーピング》が多く抽出された.一方,非夫立ち会い群では《分娩の喜び》といったポジティブな思いが夫立ち会い群と同じコード数で抽出された.また,夫立ち会い群では《助産師のサポートに対する思い》,非夫立ち会い群では《助産師の存在》といった中カテゴリーが抽出され,どちらの群も助産師の支援を求めていることが分かった.このことから夫立ち会いの有無に関わらず助産師が介入することによって産婦の分娩満足度に影響を与える可能性が示唆された.