神経治療学
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原著
経時的な歩行能力評価が有用であったMRIガイド下集束超音波による片側視床破壊術を施行したParkinson病の2例
堀越 一孝伊藤 恒山﨑 亜由子福武 滋山本 一徹渡邊 宏樹亀井 徹正
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2018 年 35 巻 5 号 p. 633-636

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抄録

MRIガイド下集束超音波(MRI–guided focused ultrasound:MRgFUS)による片側視床破壊術を施行したParkinson病の2症例を報告する.症例はともに70歳台の男性で,薬剤抵抗性の振戦に対してMRgFUSによる左視床破壊術を施行した.2例ともに治療中から静止時振戦の消失を認めたが,治療直後から著しい運動緩慢と歩行障害を生じた.治療ターゲット周囲の高度浮腫を認めたので副腎皮質ホルモンを投与したところ,運動緩慢と歩行障害は改善した.Unified Parkinson's Disease Rating Scaleのみならず,Timed Up & Go testと快適歩行速度の経時的な測定が,患者の運動機能の評価に有用であった.

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© 2018 日本神経治療学会
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