抄録
本論文は戦後新学制の学習指導要領において初めて示された構文分析について史的に研究する。戦前の旧学制では5文型に依拠した英語の教授・学習が一般的となっていた。戦後新学制では1958年に発表された『第2回改訂中学校学習指導要領』において初めて5文型による学習指導が示された。しかし,『中学校高等学校学習指導要領 外国語科英語編(試案)』(1952年)では5文型とは異なった接近法による動詞型が示された。これは,動詞を統語素性により25種の構文に分類するものであった。本論文では,新学制発足前後の英語教育の歴史に関する新しい研究をもとに,学習指導要領で動詞型が提唱されるまでの経緯を明らかにする。