抄録
本論文では現場/記憶指示において中国語では指示語が使われるが日本語では指示語が使われないケースをとりあげ、日本語と中国語の指示語の機能の違いについて考察した。結果としては、6つの構造において中国語指示語が必須であり、特定化、具体的な属性を指す機能を果たしている。一方、日本語文に指示語が必須ではないか不使用である。中国語は具体的な場面があるかどうかに関係なく各物事を具体的に特定化されない限り、出来事全体は特定の意味にならない。一つずつの事物を限定するために指示語が用いられる。一方、日本語では現場指示において具体的な場面さえあれば、出来事も各物事も特定の意味が付与される。指示語で各物事を限定する必要はない。