知能と情報
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原著論文
グループ間のファジィ選好関係の合意形成と交渉戦略
三田村 保若林 高明大堀 隆文栗原 正仁
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2003 年 15 巻 2 号 p. 199-208

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抄録
ファジィ構造モデリングとは,対象問題を構成要素集合とその上に定義されるファジィ二項関係に注目し,有向グラフ等を用いて解析する手法である。代表的な手法としてFSMがある。著者らは柔軟かつ効率のよいファジィ構造モデリングとして「FISM/fuzzy (Fuzzy Flexible Interpretive Structural Modeling)」を提案している。FISM/fuzzyに要求される機能の一つに,合意形成支援機能がある。合意形成とは,異なるグループが作成したファジィ構造モデルを比較し,各グループの意見の相違点を明確にし,相違点を重点的に議論し,効率良くかつ論理的矛盾を含まないように合意モデルを作成することである。本稿ではFISM/fuzzyを用いて,二つの異なるファジィ可到達行列モデルから1つの合意モデルを形成するための,合意形成支援機能について述べる。さらにそこで用いられる比較行列の定義とその性質,および合意交渉戦略について考察する。
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© 2003 日本知能情報ファジィ学会
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