知能と情報
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総説論文
電気事業への確率計画法の応用
椎名 孝之
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2004 年 16 巻 6 号 p. 528-539

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抄録
数理計画法の適用分野は、現実社会の多種多様な場面に及ぶ。現実の数理計画問題には、目的関数および制約条件に不確実要素を伴う場合が多い。不確実な状況下での意思決定にはリスクが含まれるため、現実システムの不確実性をモデル化し、確率的変動要素を考慮した解法が必要となる。そのため、数理計画法の一手法である確率計画法の紹介を行う。確率計画法は、数理計両問題に含まれるパラメータが確率変数と定義される問題であり、不確実な状況下での最適化問題を対象とする。従来、電気事業における設計、計画、運用などの問題に対しては、確定的な数理計画法が用いられてきたが、今後予定される電力自由化により、不確実な状況下での意思決定が重要となる。本論文では、電気事業で現れる実問題に適用可能な、確率計画法に基づく数理計画モデルとその効率的な解法を示す。
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© 2004 日本知能情報ファジィ学会
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