知能と情報
Online ISSN : 1881-7203
Print ISSN : 1347-7986
ISSN-L : 1347-7986
原著論文
Fuzzy c-Medoids法の応用による線形クラスタリングと関係データからの部分空間学習
垪和 直樹本多 克宏市橋 秀友野津 亮
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 21 巻 1 号 p. 151-159

詳細
抄録

Fuzzy c-Means(FCM)法の拡張である Fuzzy c-Medoids(FCMdd)法は,クラスターのプロトタイプを標本データのいずれかから選ぶ手法であり,関係データへの応用が容易である.本論文では,関係データからの局所的な線形構造の抽出を目的とし,FCMdd法の発展として直線状のプロトタイプを標本データ中の2点で張るアプローチを提案する.プロトタイプの推定は代表点の組み合わせを求める組み合わせ最適化問題となるが,代表点の探索をメンバシップの大きな標本データに制限することで,計算時間の軽減を図る.また,得られるクラスタリング結果は関係データの低次元視覚化とも捉えられるもので,多次元尺度構成法では直感的に構造が把握できないデータ集合に対しても,複数の1次元空間を構成して低次元に視覚化することで直観的な把握を可能としている.

著者関連情報
© 2009 日本知能情報ファジィ学会
前の記事 次の記事
feedback
Top