2020 年 32 巻 4 号 p. 792-796
本研究は,ある対象に対して複数の評価者が多属性評価を行った場合,それをどのように統合すればよいのか,また,どのような解釈をすればよいのかという問題に対する1つの試みである.ここでは,集団的意思決定的な視点に立って,1) 高萩によって提案された集合関数を通した評価データの次元拡張手法, 2) 証拠理論における証拠の結合手法, 3) 協力ゲームにおける種々の解概念を通した集合関数の次元削減手法等を融合した,多属性スコアを持つ評価データ群の統合・集計方法およびその解釈方法の提案とその可能性について考察する.