2021 年 33 巻 1 号 p. 543-548
クラスタリング手法はデータの次元削減や特徴量の抽出に適用される事例が多い.しかし,クラスタリング手法は入力されるデータ構造に合わせて柔軟に知識を獲得可能であるため,識別器への応用が期待されている.クラスタリング手法を識別器として適用する従来研究として,データのクラスごとにクラスタリング手法を適用し,識別境界を明確に学習する手法が提案されている.しかしながら,学習の不安定性や処理速度が遅い問題が指摘されている.本研究では,優れた自己組織化性能と高速な学習を両立するFastTopological CIM-based ART(FTCA)による識別器を提案する.数値実験により,提案手法が従来手法よりも優れた識別性能を有することを示した.