知能と情報
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実践研究論文
マルチレイヤAIを用いた分散型スマートハウスの実装
鯵坂 志門中村 壮亮
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2021 年 33 巻 1 号 p. 572-581

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抄録

近年,通信・機械学習技術の進歩により,屋内の各種機器(照明,空調など)を知的制御するスマートハウスに関する研究・開発が盛んである.本稿では,このようなスマートハウスを実現するためのシステムを提案し実装する.提案するシステムはそのアーキテクチャにおいて大きく2つの特徴を有する.1つは,システムに必要な諸デバイスを分散配置させる「分散デバイス的アプローチ」であり,もう1つは知的制御のために必要な推論器をデバイス内・ローカルネットワーク内・クラウドネットワーク内と複数のレイヤに分けて実装する「マルチレイヤ的アプローチ」である.これらの特徴により,柔軟かつ効率的にスマートホームのシステム構築が可能になる.また,実装するシステムに関しては,Google Cloud Speechを用いた音声認識,ローカルネットワーク内に配置したJetson TX2による人物姿勢認識を使用し,ソフトウェアプラットフォームとしてROSを使用した.これにより,将来的な機能の拡張や性能向上を容易に行うことが可能である.

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© 2021 日本知能情報ファジィ学会
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