道路管理者は日常的に道路を点検しているが,点検すべき施設の数は膨大であり,地方自治体の人手不足も深刻なため,安価で効率的な点検方法が求められている.著者らは,パトロール車両に安価で容易に搭載できるドライブレコーダに着目し,深層学習による道路地物の認識技術を用いた日常点検を効率化する研究を実施している.本研究では,動画像から点検に適した地物画像のみを抽出する認識モデルの構築可能性と,学習させる道路地物の適切な組み合わせを明らかにする.評価実験の結果から,認識モデル作成時に「点検に適した画像のみを学習データとすること」と「類似する道路地物のみを組み合わせて学習させること」を考慮する必要があることが明らかとなった.