知能と情報
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原著論文
ユーザに対するロボットの生理的働きかけによるコンテンツ覚醒度の増幅と親密感への影響
吉田 直人米澤 朋子
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2022 年 34 巻 3 号 p. 579-591

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抄録

本研究では,ロボットの生理表現による感情表現を介した間接的接触コミュニケーションについて議論する.ユーザが映像や写真コンテンツに注意を向ける状況において,コンテンツに合わせたロボットの生理表現が,コンテンツ/ロボット双方の印象に及ぼす影響を評価する.不随意な生理現象は内部状態と密接な関わりがあり,接触することによって触覚等を介して他者に伝達され,他者の内部状態に影響を与える可能性が考えられる.呼吸・心拍・体温などの不随意な生理現象を組み合わせて内部状態表出を行うロボットを用い,実験参加者がモニタのみに注意を向けた状態で映像や写真コンテンツを視聴し,ロボットの生理現象の変化が,コンテンツ/ロボット双方の印象に及ぼす影響を評価する.実験の結果,ロボットの生理現象表現は,実験参加者のコンテンツに対する特定の感情を変化させ,ロボットに対する親密性や敏感性の印象を変化させることが示された.

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© 2022 日本知能情報ファジィ学会
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