透析導入が必要な慢性腎不全の予防策として,いくつかの市町村の行政や医師会などでは,健診結果に基づき,かかりつけ医と受診者へのコメント作成を行っている.しかしながら,判定やコメントの作成は医師や保健師の手作業によるところが多く,多大な労力を必要とする.本研究では,この作業の自動化を実現するための一検討として,機械学習を用いた腎機能のトレンド判定について検討する.異なる受診回数や受診期間に対処するデータの前処理を提案し,機械学習モデルとして,勾配ブースティング決定木を用いたアンサンブル学習の手法を提案する.約3千件の健診データを用いた評価において,前処理とアンサンブル学習の有効性を示す.