2023 年 35 巻 3 号 p. 706-711
本研究は,職種毎の対人コミュニケーション場面におけるジェンダーロボット選好について明らかにすることを目的としておこなった.また,ジェンダー選好において,性役割平等志向性が関連しているかについても検討をおこなった.成人男女1000名を対象に検討をおこなった.その結果,人間,アンドロイド型ロボット,そして機械型ロボットのいずれにおいても,そしてどの職種であっても,コミュニケーション相手として性別がどちらでもかまわないとする者が多いことが示された.ロボットを日常生活に導入する際には必ずしも性別を付与しないで良いことが示唆される.また,ロボットの側を特定のジェンダーに設定してもそれはステレオタイプの再生産とならない可能性が考えられた.