複合材料の構成素材を元素分析などの化学データから識別することは非常に難しい.多変量解析法の一種である階層クラスター分析や証拠の理論では,データから材料同士の類似性を評価できるが,複合材料に含まれる素材を識別することはやはり難しかった.本研究では,元素分析データを階層クラスター分析によって類似性を評価した後,確信度を用いて段階的に評価する方法を実施した.つまり,階層クラスター分析で出力された距離に対して確信度の概念を融合した複合材料の段階的な識別である.金属合金ならびにプラスチックを含む標準材料に対して,模擬試料での実証を試みた.矛盾の無い結果を得ることができ,それぞれの模擬試料に対する確信度を定量的に算出し,その有用性を確認した.