2026 年 38 巻 1 号 p. 511-514
病理画像の組織種セグメンテーションは,高度な専門知識と多大な労力を要する.本研究では,作業者のアノテーション情報を逐次学習し,予測結果を修正することで精度向上を図る対話型セグメンテーションツールを開発した.本ツールはランダムフォレストを用いマッソン・トリクローム染色画像を「細胞核」,「コラーゲン」,「背景」に識別する.ツールの有効性評価のため,専門家よりトレーニングを受けた評価者1名が実験を実施し,IoUとアノテーション操作回数で評価した.その結果,ツールは手作業と同等の精度を維持しつつ作業効率を約1/10に改善した.転移学習による新規画像への適用を試みたところ,明確な効率改善効果は得られなかったが,細胞核認識精度の課題が示唆された.形状特徴量の追加により精度と効率改善が期待される.