2026 年 38 巻 1 号 p. 573-577
近年,人工知能の発展に伴い,姿勢推定は人間のみならず動物に対しても応用が期待されている.しかしながら,動物を対象としたデータセットは限定的であり,アノテーション作業の高コストが実運用の障壁となっている.本研究では,人間の姿勢推定に関して豊富に存在する学習済みモデルを活用し,Task Arithmetics によるタスク編集を通じて,少量の動物データに対する姿勢推定モデルを構築する手法を検討した.具体的には,人間・動物それぞれの関節点推定タスクに基づき差分ベクトルを作成し,それを減算操作として適用することで,少数サンプル領域における知識応用の可能性を検証した.その結果,小さな学習率で学習を行うことで Task Arithmetics の有効性が高まることが示唆され,またアノテーションポリシーの違いは精度に大きな影響を与えないことが確認された.