日本口腔インプラント学会誌
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調査・統計・資料
九州地区で口腔インプラント治療に携わる歯科医師および歯科衛生士の歯と歯周組織の状態についての研究
岡田 芙実子矢野 尚一林 秀樹加倉 加恵馬場 正英谷口 祐介大森 桂二松浦 正朗
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2019 年 32 巻 4 号 p. 351-359

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抄録

目的:歯科医師および歯科衛生士は口腔衛生の専門家であり,彼らの歯と歯周組織の状態は一般の人々よりも良好と思われる.そこでわれわれは“国民が歯科医師および歯科衛生士と同じセルフケアを行えば歯周病で歯を失うリスクは低くなる”との仮説を立て,歯科医師および歯科衛生士の歯と歯周組織の状態を調査した.

材料および方法:福岡口腔インプラント研究会と関係があり口腔インプラント治療に携わっている130の歯科診療所に質問票を郵送し,歯科医師と歯科衛生士に研究への参加に同意を得て,全身的および歯科的既往歴,生活習慣,口腔内の状態,および口腔清掃法について質問票に記入してもらった.

結果:質問票に回答した対象者は225名(43施設)であった.対象の平均年齢は38.9歳で,性別では男性が22.7%,女性は77.3%であった.1日当たりのブラッシングの平均回数は3.0回,平均現在歯数は27.3本,1人当たりのポケットの深さ4mm以上の部位の保有率は6.1%,プロービング時に出血を認めたポケットの保有率は12.1%,DMF歯数は8.9本であった.対象の総欠損歯数は179本で,そのうち66部位が補綴されていた(インプラント31,ブリッジ15,可撤性義歯1,不明19).

考察および結論:対象の口腔内の状態は一般に良好であったが,対象は若年者が多かったことから,対象の将来の口腔内の状態を予想するのは困難と思われた.今後,高齢層の歯科医師および歯科衛生士のデータを収集するとともに,将来,8020運動を達成するためのセルフケアの方法を実現したいと考える.

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© 2019 公益社団法人日本口腔インプラント学会
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