日本口腔インプラント学会誌
Online ISSN : 2187-9117
Print ISSN : 0914-6695
ISSN-L : 0914-6695
調査・統計・資料
現有義歯を参考として製作した下顎インプラントオーバーデンチャーの1症例:金属床義歯のデジタル設計とレーザーシンタリング法の応用
横上 智土橋 佑基山本 勝己樋口 鎮央佐藤 博信
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 33 巻 2 号 p. 197-201

詳細
抄録

下顎インプラントオーバーデンチャー(以下IOD)の破折症例において現有義歯を参考にしてCAD/CAMシステムを用い,レーザーシンタリング法で製作した補強構造を有するIODを装着し,良好な結果を得たので報告する.

患者は62歳,男性.補強構造がない下顎IODの破折を主訴に来院した.現有の義歯形態には満足していたため破折した義歯を修理し,新義歯製作のために複製義歯を製作した.複製義歯をスキャンしデジタル化した後,補強構造をCADでデザインしてレーザーシンタリング法でコバルトクロム合金の補強構造を製作し,現有義歯に近似した補強構造を有する新義歯を装着した.現在,新義歯装着から1年6カ月経過しているが,破折もみられず良好に経過している.

著者関連情報
© 2020 公益社団法人日本口腔インプラント学会
前の記事 次の記事
feedback
Top