2021 年 34 巻 4 号 p. 259-263
インプラント埋入にあたり骨量が十分に確保できない場合,骨造成は長期間にわたりインプラントを機能的,審美的に安定させるための必要不可欠な処置となる.実際,骨造成を施行した部位のインプラント残存率は,施行していない部位と比較しても有意差はない.
ただし,確実に骨造成を行うには,骨造成の術式に加えて,使用する骨移植材やバリアメンブレンなども多種多様なため,施術者の経験やスキルに基づいて選択されなくてはならない.
そこで,本稿では骨移植材の特徴を示すとともに,水平的骨造成法と垂直的骨造成法,およびそれに使用する材料の選択基準をエビデンスレベルで再考する.