日本口腔インプラント学会誌
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症例報告
歯科インプラント二次手術後に生じ緊急気管挿管を必要とした口底血腫の1例
貝淵 信之浪花 崇史赤城 裕一賀川 千瑛越智 英行古賀 陽子岡本 俊宏
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2023 年 36 巻 2 号 p. 121-125

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抄録

歯科インプラント手術は周囲組織の損傷により,致死的な気道閉塞を引き起こす可能性がある.今回我々は,歯科インプラント二次手術後に口底出血をきたし,緊急気管挿管を必要とした口底血腫の1例を経験したのでその概要を報告する.

患者は53歳,女性.2018年3月,某歯科医院で下顎左側臼歯部に歯科インプラント二次手術を施行された.二次手術の創は舌側歯肉の骨膜に減張切開を加えて閉創された.同日帰宅後,急激な顎下部の腫脹を自覚したため同院を再受診.同院で紹介元の歯科医師による止血処置中に呼吸苦を訴えたため救急要請となり,当院救急外来へ搬送された.初診時,意識レベルJCS(Japan Coma Scale)Ⅰ-1,開口不能であった.左側顎下部からオトガイ正中部にかけて腫脹を認め,左側舌下部の腫脹により舌が挙上していた.口腔内に活動性の出血は認めなかった.CTでは左側傍咽頭間隙に含気像を伴う38×27 mmの低吸収領域を認め,気道は右方偏位し狭窄していた.同日,ICUに入床し気管支ファイバースコープガイド下にて緊急気管挿管を実施した.SBT/ABPC 6 g,カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム50 mg,トラネキサム酸1 gを連日投与した.第6病日に抜管し一般病棟へ転床,第14病日に経過良好のため退院となった.

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© 2023 公益社団法人日本口腔インプラント学会
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