日本口腔インプラント学会誌
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原著(基礎研究)
フィブロネクチン固定化ジルコニアの骨形成
古屋 広樹, 廣田 正嗣, 古屋 延明, 早川 徹, 大久保 力廣
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2024 年 37 巻 2 号 p. 135-144

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抄録

目的:細胞接着タンパク質をジルコニア表面に固定化し,その骨形成状態を動物埋入実験によって評価した.

方法:細胞接着タンパク質であるフィブロネクチン(Fn)をトレシルクロリド法によりイットリア安定化正方晶ジルコニア多結晶(Y-TZP)上に固定化した.Y-TZPおよびFn固定化ジルコニア(Fn/Y-TZP)の表面形状は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察し,三次元表面算術平均粗さ(Sa)および蒸留水に対する接触角を求めた.フーリエ変換赤外分光(FT-IR)およびX線光電子分光(XPS)によりFnの固定化を確認した.ラット大腿骨欠損部埋入2週間後のY-TZPおよびFn/Y-TZPインプラント周囲の骨形成状態を観察し,皮質骨および骨髄領域での骨とインプラントとの接触率(BIC),インプラント周囲の骨形成量(BM)を測定した.

結果:AFM画像では,Fn/Y-TZPの表面に鮮明な突起物が確認された.表面粗さと接触角はY-TZPとFn/Y-TZPの間に有意な差がみられた.FT-IRおよびXPSスペクトルによりFnの固定化が確認された.埋入2週間後で,Y-TZPおよびFn/Y-TZPインプラント周囲に新生骨の形成が観察された.骨髄領域におけるFn/Y-TZPのBICはY-TZPよりも有意に高かったが,皮質骨領域では両者の間に有意な差はなかった.BMにおいては,Y-TZPとFn/Y-TZPの間に有意差はみられなかった.

結論:ジルコニアへのFnの固定化は,骨髄領域の骨形成の促進には効果的であったが,皮質骨領域では効果がみられなかった.

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© 2024 公益社団法人日本口腔インプラント学会
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