日本口腔腫瘍学会誌
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シンポジウム1:「軟組織再建 —患者のQOL向上を目指して—」
腹直筋皮弁による顎口腔再建(原著)
牧野 修治郎高野 昌士北田 秀昭山下 知巳榊原 典幸野谷 健一北川 善政鄭 漢忠
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2013 年 25 巻 4 号 p. 166-173

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抄録
1995年から2012年に,腹直筋皮弁により顎口腔再建を行った147例について検討した。再建部位では下顎:39例,上顎:33例,舌:35例,口底:19例,頰粘膜:16例,軟口蓋:5例であった。生着率は98%(144/147)で,4例に腹壁ヘルニアを認めたが,手術を行った症例は無かった。腹直筋皮弁は信頼性のある皮弁で,大きい欠損に適しており,多くの利点を有している。メタルプレートを用いた下顎再建では筋体を充填に用いる事が有用である一方,小さい欠損では皮下脂肪,筋体量を減らす必要がある。この採取する筋体量を調整することで,多くの部位の再建が可能となる。
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© 2013 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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