日本口腔腫瘍学会誌
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臨床統計
遊離腓骨皮弁を用いた下顎骨再建におけるComputer-assisted surgeryの有用性
浜名 智昭福谷 多恵子松山 たまも信本 忠義大林 史誠伊藤 奈七子石田 康隆檜垣 美雷濱田 充子山崎 佐知子小泉 浩一吉岡 幸男谷 亮治柳本 惣市
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2025 年 37 巻 1 号 p. 1-9

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抄録
近年,下顎骨再建においてコンピューター支援手術(computer-assisted surgery:CAS)が導入されるようになった。今回,下顎骨の遊離腓骨皮弁再建においてCASの有用性を検証する目的で,CAS(TruMatch)とCASを用いない再建手術(フリーハンド手術)の再現性,効率性,術後合併症について比較検討した。
2017年4月から2023年5月までに,遊離腓骨皮弁にて下顎骨再建を行った14例を対象とした。フリーハンド手術が10例(男性9例,女性1例,52歳~76歳,中央値65歳),TruMatchが4例(男性3例,女性1例,48歳~66歳,中央値59歳)であった。術前・術後の下顎角の角度の差の平均はフリーハンド手術が16.2度,TruMatchは2.6度で有意に小さかった。下顎骨の再建時間の平均を同じ骨セグメント数の症例で比較すると,TruMatchはフリーハンド手術より再建時間が短かった。プレートの破損などの術後合併症はフリーハンド手術で10例中7例に認め,時期はいずれも術後5か月以内であった。一方,TruMatchでは,いずれも問題を認めなかった。CASによる下顎骨再建は,顎骨形態の再現性の向上,再建に要する時間の短縮およびプレートに関連する術後合併症の低減において有用であることが示唆された。
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