抄録
Verrucous carcinomaは扁平上皮癌の一亜型として, 1948年Ackermanにより最初に報告された。
今回われわれは口腔領域のverrucous carcinomaの2例を報告した。1例にはlaser surgeryを, 他の1例にはペプロマイシンによる化学療法とlaser surgeryを施行し浪好な結果を得た。
また今回verrucous carcinoma30例の報告は本邦における文献を渉猟した。治療法に関しては外科療法, 凍結外科, 化学療法, 放射線療法あるいはこれらの組合せによるものなど様々である。われわれは腫瘍の広範囲な切除が第一選択と考える。放射線療法はanaplastic transformationを起こしやすいとされており, あまり使われていない。