日本口腔腫瘍学会誌
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口腔とその隣接領域の悪性腫瘍に関する多施設共同研究
1.患者データ記録用紙
池村 邦男柳澤 繁孝大関 悟篠原 正徳久保田 英朗清水 正嗣山下 佐英岡 増一郎福田 仁一梶山 稔大石 正道白砂 兼光亀山 忠光冨岡 徳也本田 武司都 温彦香月 武水野 明夫井口 次夫田縁 昭芝 良祐杉原 一正三村 保砂川 元神田 重信立石 晃黒川 英雄楠川 仁悟原 巌藤村 義秀佐野 和生宇治 保義迫田 隅男川島 清美平原 成浩平塚 博義
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1998 年 10 巻 2 号 p. 71-85

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抄録

九州地区口腔癌懇話会は, 多施設共同研究により, 口腔とその隣接領域の悪性腫瘍に関する臨床研究の向上, 治療成績の改善を目的として1994年4月に発足した。口唇, 口腔, 中咽頭 (UICC分類) の癌腫, 顎骨中心性癌を有する患者データを記録する全施設共通の記録用紙 (共通カルテ) が作成された。
共通カルテには以下の項目が含まれている。1) 年齢, 性, 未治療, 既治療など, 患者に関する一般的情報。2) 診断日, p分類を含むTNM分類, 診断に関連した項目。3) 初回治療日, 治療法, 治療後の経過 (腫瘍制御, 再発) 。4) 原発腫瘍および転移病巣に対する手術, 放射線治療, 化学療法, その他の治療法の詳細。5) 多発癌と重複癌, 同時性癌と異時性癌。6) 治療法のまとめ, 観察期間, 生存状態や死因などの患者の転帰。
共通カルテで使用した用語のうち, 議論のある幾つかの用語についての私たちの取り決め, 共通カルテを使用した経験, 共通カルテに今後必要と思われる内容を述べた。共通カルテのデータは, これに対応したソフトを用いて容易にコンピュータへ入力でき, 同時にデータベースソフト (ファイルメーカーPro ver.3.0) 内に蓄積される。

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