2001 年 13 巻 Suppliment 号 p. 217-221
口腔癌の治療法の進歩によって, 深達度診断など多くの情報が必要となったが, 病理組織学的な検索の基本となる手術材料の取扱いは未だ統一をみない。舌癌手術材料の病理学的検索の標準化を目的として, 我々が行っているBreadloaf step sectioning (BLSS) のsampling法を述べた。また通常の検索とともに, 病理報告書に記載している, 癌の大きさ (pT) , 切除断端の異型上皮の有無 (dys) , 深達度 (depth) , 深部浸潤と側方伸展との関係 (ie) について記述した。さらに本法を活用するための口腔外科医と病理医との連携について述べた。