日本口腔腫瘍学会誌
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口腔進展癌に対する術前化学放射線同時併用療法の評価
―CR症例では本当に腫瘍が消失していたか―
桐田 忠昭山中 康嗣今井 裕一郎青木 久美子井上 公秀柳生 貴裕
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2008 年 20 巻 4 号 p. 266-271

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抄録

口腔進展癌に対し術前化学放射線同時併用療法と手術による治療を行った136例について, 臨床的, 病理組織学的に検討を行い, 縮小手術の適応について考察し, 以下の結果が得られた。1.術前治療に対する原発巣におけるCR率は60.3%で奏功率は92.7%であった。また, Grade II b以上の組織学的奏功率は, 84.6%であり, CR症例82例中Grade III, IVのpathological CRは, 73例 (89.0%) に認められ, 臨床効果と組織学的効果に相関が認められた。2.腫瘍残存Grade (RGrade) は, 予後因子として有用であると思われた。3.術前化学放射線同時併用療法によるgoodPRやCR症例では, 組織学的効果も高く, このような症例には, 進展癌においても縮小手術が適応でき, 臓器機能温存による術後QOLの改善が可能ではないかと考えられた。

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