日本口腔腫瘍学会誌
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比較的大きな複雑性歯牙腫の1例
本田 武司小野 啓林 升升井 一朗古本 克磨
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1992 年 4 巻 1 号 p. 101-105

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抄録

歯牙腫は, 良性歯原性腫瘍の約20%に発生し, 集合性歯牙腫, 複雑性歯牙腫に分類され, 後者は前者に比べ稀れである。
われわれは, 56歳, 男性の左側下顎骨体部をほぼ充満する大きさ40×20×20mmの比較的大きな複雑性歯牙腫の1例を経験したので報告する。腫瘍は, 下顎骨切除術により完全に切除し, 同部は自家腸骨により即時再建を行い, 経過は良好である。顕微鏡検査では, エナメル質, 象牙質, セメント質が不規則な配列をなす複雑性歯牙腫の特徴的な所見を呈していた。
加えて, 文献的, 臨床的に腫瘍の大きさ, 部位, 治療法について検討, 考察を行った。

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