日本口腔腫瘍学会誌
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四重癌の一剖検例
田口 斉橋本 温谷岡 博昭
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キーワード: 重複癌, 四重癌, 口底癌
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1992 年 4 巻 2 号 p. 294-298

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抄録
近年, 癌の診断技術と集学的治療の発達により癌患者の平均寿命が延長することによって, 重複癌が増加する傾向にある。われわれは, 胃, S状結腸, 口底, 耳下腺に発症した50歳男性の四重癌患者を経験したので報告する。
患者は1987年5月に右側口底部の接触痛を主訴に来科し, 口底癌の診断下, 放射線治療, 外科療法, および化学療法を施行し軽快退院した。しかし, 退院4か月後に耳下腺腫瘍の診断を得, 当院耳鼻科にて治療を受けたが腫瘍増大にて死亡した。なお, 当科初診7年前に胃癌, 5年前にS状結腸癌で他院にて治療をうけていた。
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© 日本口腔腫瘍学会
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