日本口腔腫瘍学会誌
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口腔内に発生した疣贅状癌の3例
坂下 英明宮田 勝宮本 日出車谷 宏
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1993 年 5 巻 3 号 p. 297-302

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抄録

高分化型扁平上皮癌の1亜型である疣贅状癌は, 1948年にAckermanによって最初に報告された。日本においては, 1990年に浅海らが52例を報告している。
われわれは, 頬粘膜, 舌, 下顎歯肉の3例の疣贅状癌を報告した。頬粘膜および舌の2例は切除し, 下顎歯肉の1例はレーザー切除と蒸散をおこなった。
本腫瘍においては, 未分化転換がしばしば起こるため, 化学療法と放射線治療は一般的には行なわれない。われわれの3例では, 外科療法が選択され, 局所制御が得られた。

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