日本口腔腫瘍学会誌
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口腔の小唾液腺腫瘍の臨床的研究第1報: 臨床病像について
有末 眞柴田 敏之足利 雄一小野 貢伸藤原 敏勝戸塚 靖則野谷 健一福田 博飯塚 正雨宮 璋
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1995 年 7 巻 4 号 p. 334-346

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抄録

1967年8月から1992年7月までの25年間に, 北海道大学歯学部口腟外科で病理組織学的に小唾液腺腫瘍と診断された166症例について臨床的に検討し以下の結果を得た。
1.良性腫瘍は60.8%, 悪性腫瘍は39.2%であった。
2.部位では口蓋に最も多く, 全体の62.7%を占めていた。
3.組織型では多形性腺腫が最も多く, 全腫瘍の59.0%, 良性腫瘍の97.0%を占めていた。
4.悪性腫瘍では, 粘表皮癌, 腺様嚢胞癌が多く, 両者で全体の31.4%, 悪性腫瘍の80.0%を占めていた。
5.良性腫瘍は男性 (39.6%) に比べ女性 (60.4%) に多く, 悪性腫瘍でも男性 (41.5%) に比べ女性 (58.5%) が多かった。
6.平均年齢は良性腫瘍では44.2歳, 悪性腫瘍では53.7歳で, 良性では各年代にほぼ均等に分布していたが, 悪性では中高年齢層に多かった。
7.疼痛, 潰瘍, 大きさ (≧41mm) が悪性腫瘍では頻度が高かった。
8.口底, 日後部, 歯槽部, 舌に生じたものは悪性の比率が高かった。

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