抄録
本邦における乳幼児気管支喘息の治療目標や管理に関し,JPGL 2005の内容をGINA 2006,NAEPP EPR3と比較検討した.JPGL 2005では,世界的ガイドラインに比べ,より発症早期からの抗炎症療法を推奨しているが,本邦での治療実態はJPGL 2005と乖離が見られている.2006年に報告された吸入ステロイド薬による2次予防効果は否定的な結果であったが,これらの試験内容や結果を詳細に検討し,理想的な早期介入に関しまとめた.理想的な早期介入を実施することで,吸入ステロイド薬を中心とした抗炎症治療が喘息の自然歴を改善する可能性もあると考えており今後の検討が必要である.最後に,発症・長期予後に関連する遺伝的要因,環境要因をレビューし,今後の乳幼児喘息治療の課題をまとめた.